急に昔の録画をエンコードしたくなったので、思い切って定評のある TMPGEnc Video Mastering Works 6(以下VMW6) に手を出して試行錯誤してみたお話です。結論を先に書いてしまうと、先人が用意されたプロファイルが一番楽で綺麗でバランスが取れています。
手っ取り早く済ませたいなら本当にこれが一番です。以下は色々効果を調べたい方向けの内容です。
アニメが毎秒 24 フレーム(正確には23.976p)で作られている話はわりと有名だと思いますが、放送波にのって降ってくるときにはインターレースの毎秒 60 フレーム(59.94i)なっています。
エンコードする際にはそのままの 59.94i でエンコードしても良いのですが、無駄な情報を少しでも減らすために、インタレースを解除してフレームレートも変換してがんばって 23.976p にしている先人が多くいらっしゃいます。
簡単に計算してみると、同じ 24 分の作品で 23.976fps と 59.94fps だと
- 23.976fps
- 23.976 * 60 * 24 = 34525.44 フレーム
- 59.94fps
- 59.94 * 60 * 24 = 86313.6 フレーム
と倍以上のフレーム数になるので、減らしたい気持ちも無理ないですね。動画の圧縮は前フレームからの変化をみるものが多いので、実際には変化のないフレームは大してファイルサイズに影響はしないはずですが、0 ではないのも間違いないでしょう。
それで、調べていると皆さん苦労して色んな結論に至っていて、答えがバラバラ。ほんとにバラバラ(笑)
その理由が 3D CG なんかが混ざってくると 29.97p に変換しなくてはいけないのだとか、動きを優先させるために OP/ED だけが 29.97p になっている作品があるとか、間引くところを間違えるとカクカクになるとか、もう難しくて調べていてパンクしそうでした。しかも、その判定は最終的に再生して人の目で確認するしかないときました。
完璧を求めていたら何百とある録画の処理が永遠に終らないので、ここはある程度割り切って「そこそこの画質でお手軽に」という方針で進めることにしました。その割りには色々試してドツボにはまっていますが(笑)
さて、やっと本題の TMPGEnc Video Mastering Works 6(以下VMW6) の話に入ります。ありがたいことに VMW6 にはインタレース解除の判定にアニメ用のものが予め含まれています。
最終的には「インターレース解除」は「24fps 化(動き優先)」、「インターレース解除の方法」は「アニメ補間」または「アニメ補間2」で行くことににしました。
「インターレース解除」に関しては「必要な場合のみインターレース解除を行う」と「24fps 化(動き優先)」をお試しエンコードしてみましたが、「24fps 化(動き優先)」は違和感ないのに「必要な場合のみインターレース解除を行う」は何とも言えない気持ち悪い動きになりました(笑) 何がどうなっているのかわかりませんが、多分動きのあるコマが間引かれてしまっているのでしょう。
「インターレース解除の方法」に関して、「アニメ補間」と「アニメ補間2」と「アニメ二重化」の 3 つがありますか、この違いはオンラインヘルプによると
● アニメ補間● アニメ補間2● アニメ二重化
ということで、結局どれが良いのかよくわかりません。実際にエンコードして試してわかった違いといえば、コマ送りで見たときに、以下のように「アニメ補間」(アニメ補間2)では普通のコマでも、「アニメ二重化」ではその名の通り前後 2 枚が重っているコマがありました。動画で見てても違和感はないのですが、ここはすっきりとした「アニメ補間」でいくことにしました。ちなみに「アニメ補間」と「アニメ補間2」の違いは今回はわからず。シビアな場面だと差が出るんでしょうか。